DTP概論

講義メモ

DTPとは

DTP(Desk Top Publishing):コンピューターを使用した印刷物のこと。

▼DTPに必要なハードウェア

  • PC
  • 入力装置(デジカメ・スキャナ)
  • 出力装置
    レーザープリンター(CMYK):トナーを使用。大量プリントするためのプリンター
    インクジェットプリンター(RGB):インクを使用。レーザープリンターよりも鮮やかにRGBのディスプレイ色を再現できる
  • 外部記憶装置
  • ペンタブ
  • インターネット

▼DTPに必要なソフトウェア

  • Illustrator(一枚モノのレイアウト、ベクターデータの編集)
  • Photoshop
  • Indesign(ページの編集)
  • Acrobat(PDFデータの編集)

※Illustratorは4pくらいまで。p数が多くなる場合はインデザインを使用する

画像データの基本知識

▼画素・解像度

  • 画素(ピクセル):画像を構成する最小構成要素のこと
  • 解像度:1インチ内の画素の密度が増えるほど画質が良くなる
  • dpi:1インチ当たりの画素(ピクセル)数

▼推奨dpi

  • 印刷物:webに比べ、データ量が大きくなる。(カラー:350dpi以上、モノクロ:600dpi以上)
    新聞は輪転機で印刷するのでもっと低解像度でも対応できる、など印刷の用途に応じてdpiを使い分けよう
  • web:72dpi。webデータは軽くないと表示に時間がかかり、離脱率が高くなるため

※作業前の注意点
受領したデータを適正解像度に変換してから使用する。(Photoshop:イメージ→画像解像度→解像度を入力し、再サンプルのチェックをはずす)
また、web用の画像サイズ単位はピクセル、印刷物用の画像サイズ単位はmmかcmを使用する。

▼カラーモード

  • CMYK(K=キープレート):印刷物。発光していないため、暗くくすんだ色味になってしまうこともある。RGBの色を再現するのは非常に難しく、再現できても高価になる
  • RGB:web。再現できる色域がCMYKよりも広いので鮮やかに発色する
  • HSB:色相(Hue)・彩度(Saturation)・明度(Brightness)の頭文字。色見を変えず、彩度のみ上げるなどの使い方ができる

※Photoshop:カラーモードの変更方法
プロファイル変換からカラーモードを変換するのがおすすめ。詳細な色変換ができる(モードから変換しない)

▼色の3属性

  • 色相(色見):特徴を変えるために変更する
  • 彩度(鮮やかさ):同じ色相でも印象が変わる。くすんでいるのか、鮮やかなのか
  • 明度(明るさ):陰影。暗いのか、明るいのか

トーン:似た彩度と明度の色を集めてグループ化したもの(パステルカラー・ビビットカラーなど)

▼グラデーション作成のポイント

色使いを考えずに適当に付けるとダサくなる。きれいなグラデーションを表現するには色の知識が必要。【陰影】と【柄】でグラデーションを使い分けよう!

  • 陰影:照明(光源)による光の反射でできる影、光沢
  • :対象物そのものの色、柄(ex.りんご→りんごそのものの柄、りんごが熟している部分とそうでない部分の色)

※画像補正はそのものの色見に寄せていく作業。グラデーションの知識を持って挑もう。

▼入稿時の注意点

  • 出力機の違い:レーザープリンターなのか、インクジェットプリンターなのかで色の再現度が変わる
  • トンボと塗り足し:トンボは断裁するための目印になる。塗り足しを行うと断裁時にズレが生じてもデザインに変化が生じない
  • 天地指示:はがき・DMなど表裏で天地が異なるものは必ず確認する。また、はがきのレイアウトには細かな規則があるため注意する(広告や文字入力の範囲は半分までなど)
    ※参考:私製はがき作成で注意するポイントとは?
  • 用紙サイズ:A規格なのか・B規格なのか

Photoshopを使用した画像加工について

画像加工はスマートオブジェクト化してから、調整レイヤーを追加して行う。

▼色調補正ツール

| 画像全体の明るさの調整

  • 明るさ
  • コントラスト:画像の明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなる

| 一番暗いところと明るいところの分布の調整

  • レベル補正:右端はハイライト・左端はシャドウ・中間色の3種類の分布を調整する
  • トーンカーブ:レベル補正よりも細かな設定が可能。(右上の領域はハイライト・左下の領域はシャドウ)

| 色合いの調整

  • 色相・彩度
  • カラーバランス:色相・彩度よりも細かな設定が可能
  • 白黒:カラーモードからグレースケールに変換するよりも、細かな設定が可能

| 最終仕上げに

アンシャープマスク(フィルター→シャープ→アンシャープマスク):ピントが合ってない画像はシャープになり、全体が締まる。必ず必要な工程ではないため必要に応じて使う

※ECサイトで掲載される色展開の多い商品については、1枚の写真の色調補正を行い複数色展開に対応する

▼Photoshopのマスク機能

  • レイヤーマスク
  • ベクトルマスク
  • クリッピングマスク:直下のレイヤーにのみ適応させたいとき

▼色調補正の手順(一例)

  1. 陰影(光のバランス)の調整:画像全体の一番明るい部分(白飛び)と暗い部分(影)の調整を行う。【レベル補正】、【トーンカーブ】を使用
  2. 色見(柄)の調整:【色相】、【彩度】、【カラーバランス】、【白黒】を使用
  3. 鮮明度の調整:最後のひと手間として行う微調整。【明るさ】、【コントラスト】【アンシャープマスク】を使用

※人によって補正の塩梅・方法が異なるため、自分のやりやすい方法を見つけていこう

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