講演会詳細

日時:2025年2月14日(金)15:00~16:30
主催:茨城デザイン振興協議会
講師:株式会社モリサワ
参加方法:オンライン
参加人数:会場80名程度・オンライン40名程度
参加経緯
Instagramの広告で今回の講演会を知りました。webや紙媒体のデザイナーになるために、職業訓練学校へ通い始めたばかりの私。デザインの仕事に欠かせないフォントについての講演会とのことで、わくわくしながら聴講予約を入れました。広告のデザインにも目を引かれました。様々なフォントや色の組み合わせで構成されており、視認性が良く印象に残るデザインだと感じました。(広告のデザイナー:ロカデザイン・星野 智世さん)
レポート
▼講師:株式会社モリサワ
フォント(DTP用・デジタル用)を開発・販売している企業です。モリサワからは2000書体以上のフォントがリリースされているそうです!今回の講演会の講師としてフォントのプロのモリサワ社員の方にお話しをお聞きしました。
『モリサワ note編集部』 では、モリサワフォントのユーザー向け情報やデザイン・フォントに興味がある一般の方向けの読み物が掲載されています。
▼推しフォントありますか?
はじめに、講師のモリサワ社員の方から『推しフォント』を3種類お聞きしました。印象の違う3タイプで、発表されたばかりの最新フォントもありました。
私も推しフォントを発表したいと思います!

もっとフォントの知識を増やして職業訓練学校を卒業する半年後に、もう一度推しフォントを発表してみたいと思います。
▼フォントの知識
フォントの基本知識を以下に記載しました。
- UD:フォント名にUDと記載されている場合がある。ユニバーサルデザインのことで、より多くの人に読みやすく改良されたフォントのこと
- 明朝体:縦線が太く横線は細い。縦読み文化の中国がルーツのフォントのため、縦の目線の動きを意識した字形になっている
- ゴシック体:線の太さが均一なため、フォントが小さくても可読性が高い
- アンチック体:漫画のフォント。ひらがなは明朝体で、漢字はゴシック体。可読性が良い(アンチゴチとも)
- 筆書体:手書きフォント。字形にブレがある
- デザイン書体:見出し、ロゴに向いている
- バリアフルフォント:フォントのウェイトを自在に変更できる新機能が搭載されている
- 包摂(ほうせつ):字形が違うが同じ字として文字コードが登録されている場合もある。例)渡『辺』と、渡『邊』など
- 文字化けの正体:文字コードには『unicode』と『shift-JIS』の2種類があり、両者には互換性が無い。違うコードが割り振られているため、文字化けが起こる
- OSバンドルフォント:WindowsなどのOSに元から搭載されているフォントのこと
▼フォントを見るときのポイント
- 字面:仮想ボディに占める文字の面積
字面が大きい『見せる』、字面が小さい『読ませる』 - ウェイト・ファミリー:フォントの太さ
フォントの太さは一律に同じではない。バランスを見ながら、一字ずつ調整されている。また、太すぎる文字は読むのが疲れるとのこと - ふところ・重心:ふところが広い『おおらか』、ふところが狭い『引き締め』
- エレメント:形が装飾的か?シンプルか?
- 用途を考える:文字を『見せたいのか?』それとも『読ませたいのか』など
▼ライセンス
『カジュアルコピー』は、契約違反行為になることがあります! ライセンスの無いPCにコピーして製品を使う行為のことです。
また、フォント字形を変形してロゴとして使ったり商用登録する場合も、ライセンス違反になっていないか、利用規約を確認してから行おう!
感想
『高級感のある手作りプリン』のパッケージに使うフォントを3種類の候補の中から選ぶワークショップがありました。このワークショップを通して、フォントを変更することで得られる印象の違いを学ぶことができました。
どのフォントも少しずつ字形の『ふところの広さ』や、『字面の大きさ』が異なり、受け手の印象に大きく関わる要素になることに気が付きました。フォントにこだわることで、より商品イメージを直感的に理解してもらえるデザインを作れる! という点がおもしろく、興味深く受講させていただきました。
コメント