名刺の目的
名刺のデザイン立案と、入稿データの作り方まで学ぶ。
名刺は自己紹介ツール。名前・住所・連絡先などが記載されている。
※名刺代わりに個人のwebサイトを作成する人も多い。
名刺作成のポイント
まずロゴから作成するケースが多い。ロゴのデザインを継承した名刺デザインにしよう。
▼名刺はすべてのデザインスキルの集大成
ロゴ・アクセスマップで学んだすべてのデザインスキルを集約して作ろう。作成にあたって以下のポイントを意識すると良い。
- 【レイアウト】・【文字】・【配色】
- ユーザーに何を伝えたいのか?
- データ更新の容易さ
- 【特徴を掴み】・【目的を明確に】したロゴデザインを用いて、【私】・【あなた】・【誰か】に伝わることを意識する。
▼文字の読みやすさ
とにかく覚えてもらうために「読みやすく」デザインするコツは、文字の【可読性】・【視認性】・【判読性】を高めること。
- 可読性:文章が読みやすいか。【明朝体〇・ゴシック体✖】、【細い文字〇・太い文字✖】
- 視認性:パット見た時、認識しやすいか。興味を持たせるためのアイキャッチなどに使用しよう。【ゴシック体〇・明朝体✖】、【太い文字〇・細い文字✖】
- 判読性:誤読しないか。文字間の余白が密接しすぎていると誤読しやすい
文字のサイズ感は印刷してみないと分かりづらいので試し刷りも大切。文字のポイント数が分からない場合は検索してみよう。また、ポイント数が同じでもフォントによって読みやすさが変わってくることに注意する。
▼名刺のサイズ等
名刺サイズ:55×91mm(日本) ※海外はサイズの規格が異なる場合もあるので気を付けよう
ショップカードの場合、ポイントカードを兼ねていると使いやすい。二つ折りタイプや、裏にポイントが付けられるようなデザインも可能。
▼名刺作成手順
- トンボ(トリムマーク)を作る
- 癖の無いデフォルト文字・白黒で、載せたい情報を書き出す(情報に優先順位を付けると良い)
- 書き出した情報でレイアウトデザインだけを作成する
- 文字を変更する
- 配色は最後。印象を強く左右するため、いろいろな色のパターンを試してみよう
▼入稿時のポイント
クライアントにどんな素材を使いたいか確認する。
- 紙の素材:クラフト紙・透明なプラスチック素材など
- 加工の有無:箔押し・エンボス加工など
また、印刷物の入稿はトンボ(トリムマーク)を必ず付ける。トンボは3mmのことが多い。
▼トンボ(トリムマーク)の作り方
- 長方形ツールで名刺サイズのオブジェクトを作成する(実寸大のオブジェクト)
- パスのオフセットで3mm外側にオフセットする(塗り足しエリアの作成)
- パスのオフセットで3mm内側にオフセットする(文字情報エリアの作成)
- 実寸大のオブジェクトを掴んで、トリムマークを作成する
- 全ての長方形オブジェクトを掴んで、ガイドを作成する ※ガイドはロックしよう!
- 裏側用に、同じものをコピーして隣に置いておく
※印刷会社からテンプレートが配布されている場合もあるので活用してみよう
▼Illustratorの機能
- トンボ(トリムマーク)
- パスのオフセット
- 画像の配置:リンクの場合、画像に対角線が表示される。埋め込みをすると、対角線が消える。
- Adobe Fonts
作品紹介
以前作成した【たいやき屋さんのロゴ】を元に、お店のショップカードと従業員の名刺を作成しました。
ロゴ・お店のコンセプトについては以下のリンクをご覧ください。

▼作品①『たい焼き屋さんのショップカード』

▼使用ツール
Illustrator、Photoshop
▼デザイン
- キッチンカーの色と同じ赤色をメインカラーとした
- たい焼きの生地や中身のクリームのイメージで、黄色っぽい囲みを使用した。ハイライトを入れることで、よりそのイメージを強めた
- 【表面】お店の名前とキャラクターを覚えてほしかったため、大きくロゴとキャッチコピーを配置した
- 【裏面】スタンプカードとしての役割を持たせ、スタンプ押下箇所のデザインはたい焼き型とした。リピーター獲得を狙って、スタンプ特典を記載した。キッチンカーでの移動販売のため、出店スケジュールを確認できるHPのQRコードを大きく配置した
▼作品②『たい焼き屋さん従業員の名刺』

▼使用ツール
Illustrator
▼デザイン
- 情報更新が容易になるように、【役員用】と【販売スタッフ用】の二種類のデザインを作成した。名前部分のみを更新する仕組みになっている
【役員用名刺:記載内容】
- 店名
- 電話番号(本社)
- メールアドレス
- 本社住所
- HPアドレス
【販売スタッフ用名刺:記載内容】
- 店名
- 電話番号(キッチンカー)
- 出店エリア
- 出店スケジュールが確認できるQRコード
▼感想
- 【最大文字ポイント数:10p】、【最小文字ポイント数:6p】で作成した。全体的に文字が小さく読みずらく感じた。実際に紙に試し刷りをし、ポイント数の調整を行いたかった
- 赤地に黒文字は若干読みづらく感じた。白文字の方がよかったような気もする
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